アスベスト産業は1970年代頃から脚光を浴びだし80年代後半に確立、90年代に向けて世界各国からの需要が隆盛期を迎えています。世界レベルでのアスベスト消費量は1980年代に約500万トンでピークを打っていますが、そこから1998年にかけて減少する傾向が見られます。その理由はアスベストの健康被害が露呈してきたことにあるようです。アスベストは不燃性・親和性・耐久性に優れ建材としての機能は申し分ないのですが、たいへん微細な繊維でできていることが原因で大病につながる危険性が指摘されてきました。

微細なアスベストを吸い込んでも一部は異物として痰の中に混ざり、体外へ排出されます。しかし体外へ排出されなかった一部は肺の中に入り込み、長年かけて蓄積したものが肺の繊維化や肺がん・悪性中皮腫の引き金になることが判明されました。現在では一定規模以上の建物などの解体時において、石綿の有無にかかわらず含有の調査・検査を行い結果を報告することが必須とされています。石綿の検査を行うとともに、その建物に石綿が含まれていると判明した時点で関係者全員の検査を行うことも必要不可欠と考えられます。

石綿の飛散距離は1メートル程度だろうなんて大きな間違いです。スギの花粉やタンポポが数十メートルくらい浮遊するように、石綿の粉塵自体が軽いため飛散距離は相当程度に至ることが予想されます。石綿の検査ももちろんのこと、建物内で業務に従事されていた方々の健康が何よりも大切です。しっかりと綿密な検査を行い、石綿被害から身を守っていただくことが強く望まれます。

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